石焼きの思い出

石焼きの思い出

昭和40年代、大谷の採掘業者が集まり、原石を炎で焼いた「焼き石」をつくる工場がつくられた。
素焼きにしたり、釉薬をかけて焼いたり、様々な技法が開発されたらしい。
仕上がりは美しく、柳宗悦の日本民藝館の石瓦に使われるなど評価は高かったが、コストや環境の面から今ではつくられていない。
この「焼き石」を製作していたバーンストーン(株)の工場の片隅には、当時使われていたレンガ造りの釜が残っている。
宇都宮市内の人であれば、いくつかの校舎に「焼き石」のレリーフが使われているので見たことがあるかもしれない。
城山地区の小中学校の門柱に「焼き石」が使われている。
今は、もう作られることのない昭和の思い出である。

2019.03.26