13℃の不思議

13℃の不思議

さつまいもの貯蔵は、温度と湿度がポイント。10℃以下になると傷んでしまう。そこで干し芋をつくるメーカー「壮関」の人が注目したのが採石場の空間。一年を通じて温度変化が少なく湿度が高い空間を天然の熟成庫に活用できないかと考えた。とは言っても、地下深い場所は室温が低く10℃以下になってしまう。あちこちの採石場を巡り、室温を計り、ちょうど13℃の冷たさ加減に保たれる空間を見つけ、その隣に、芋を洗う作業場と、干し芋を作る小さな工場を建てた。天然の熟成庫は、糖度も高めてくれるという。干し芋づくりはすべて手作業。芋を蒸し、中心部分を残して包丁で削ぎ落とし、一枚一枚並べて乾燥させる。一日にたくさん作りたくても作れない。大谷の自然と人がつくった干し芋は、すごく人気で、北関東では比較的手に入れやすい。

2019.08.26

株式会社壮関 https://www.sokan.jp/

栃木県矢板市こぶし台4番地1